絵本です。だけど...私は、こんなにも救いのない絵本を読んだ記憶がありません。
お姉さんの語りで物語は進んでいきます。
そんなお姉さんが語るのは、”いもうと”がいじめられているということ。
そして”いもうと”の姿は、そこに描かれているのに...”いもうと”の顔は描かれていません。
「わたしをいじめたひとたちは、もう わたしを わすれてしまったでしょうね」
そんな言葉を残して一人逝ってしまった、いもうと。
数年前に、鎌倉市図書館のツイートが話題になりました。
もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。
マンガもライトノベルもあるよ。
一日いても誰も何も言わないよ。
9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね。
このツイートを見た時、泣きそうになりました。
死ぬほど辛いことなんてしなくてもいい。堂々と逃げればいいんだよ。
いじめをなくすための心の教育も、発生したいじめを解決することも、もちろん凄く大切だけれど、
安全な逃げ場所(心身共に安心できて、学校へ通っている時と変わらない勉強などのサポート)を確保してあげる事も大人がすべきとても大切なことだと思います。
いじめられて辛い思いをしている側が行き場を失ってしまうなんて、絶対におかしいから。(本当なら、いじめた側を学校にこさせないようにできればいいのにと思います。)
暗く悲しいお話ですが、実話が元になっています。
学校や図書館での読み聞かせなど、本当に全ての人に読んでもらいたい絵本です。(#松谷みよ子)
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