永田カビさんのコミックエッセイです。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポを読んだ時には、まさかこんなアルコール依存症になっているとは思いもしなかったので、とてもびっくりしました。
現実逃避してたらボロボロになった話 感想
Amazonのレビューは、それはそれは辛辣なコメントばかり。
まぁ...「アル中でメンヘラのお話」と言ってしまえばそれまでなのでですし、実際にまぁそうなんですけども...
今のところどちらもあまり縁がない私としては、こうやってアルコール依存症になっていくんだなぁと驚きもあり、悲しくもありました。
高校生までは楽しく学校に行っていたようだし、親との関係は微妙ではあるけれど、いわゆる「毒親」とは言えないような気もするし...。
鬱とADHDみたいですが、どこでどうなってこんな風になってしまったんだろう。
私はどちらかというと親目線で見てしまうので、子育てって本当に難しいんだなと思いました。
この方の漫画にずーっと書かれていて、根底にあるのは「寂しい・愛されたい」なのが、これまた悲しい。
だけど同じような気持ちの人は、もしかしたらたくさんいるのかもしれないな...。
著者は自分の気持ちをとても素直に書いているし、急にすごい自己分析ができたりする。
でもその反動で、心身の状態が悪化、というのを繰り返していて、自分で自分の傷をえぐる。
それがまたなんとも痛々しいのですが、この「描く」という行為も彼女にとっての自傷行為なのかもしれません。
作中に漫画家の卯月妙子さんからメールをもらった話が書いてあって、なんか救いだなと思いました。
卯月妙子さんと言えば、ものすごい人生を歩まれてきた方。(詳しくは人間仮免中や実録企画モノを読めば分かりますが...自分の状態がいい時に読まないと引きずり込まれます。)
そんな卯月さんからのメールには
”でもどうか、明日が続く先には思いがけない希望が転がっているかもしれないことを思って、死なないでほしいと思いました。”
と書かれていました。私も著者にアルコール中毒を克服して生きていってほしいと思います。(#永田カビ)