第149回直木賞受賞作です。
この作品の舞台は、廃墟となった「ホテルローヤル」というラブホテル。
作者 桜木紫乃さんのご実家が営まれていたラブホテルと同じ名前です。
ホテルローヤル 感想
7つの連作短編集なのですが、進み方が非常に好きで一気読みでした。
舞台がラブホテルなので、多少の性描写ありますが、過激な表現はありません。
作者が描く情事は時に優しく...時に哀しい。
全てのお話がグレーというか、白黒の世界でした。
湿った埃っぽい悲しい物語。
救いのない感じが漂っているんだけれど、そこに生きている人は決して特別ではなく、「生きていく」という苦しさや哀しさが詰め込まれているように感じました。
みな、思うようには生きられない。
だけど...そんな中で自分なりの小さな小さな希望を探すのかもしれません。(#桜木紫乃)
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