わたし、シーズン2

読書が趣味の30代主婦。きままな読書感想文を中心に日常を綴っています。家族は、夫と娘と元保護犬の愛犬ミィ。

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読書感想文-小説

『四十九日のレシピ』再生へ向かうまでの四十九日間

子供がいない主人公の百合子、そして子供を産まなかった継母の乙美を中心に物語は進んでいきます。途中、百合子を想うと苦しくて悲しくなります。 でも「百合子」を支える人達が、凄く優しく温かいことに救われます。 私もそうだったけれど... きっと人は自…

『ワーカーズ・ダイジェスト』淡々と繰り返される日々の中で”働く”を考える

偶然、しかも仕事で会っただけの男女のお話。 津村さんの書くお話は、特にドキドキするような展開もなく、ただ日常を切り取ったようなお話が多いんだけれども、どの作品も心をガッチリと掴まれてしまう。それはきっと... 毎日繰り返される、つまらなく淡々と…

『ランチのアッコちゃん』おいしいものを誰かと食べる幸せ

重たい本を読んだ後に読みたい1冊。 出てくる食べ物がとってもおいしそう。料理があまり得意ではない私は、毎日こんなお弁当食べたいな~っと思いました。 4つのお話が書かれていますが、私は1番最初と1番最後のお話が好きでした。 少し疲れていた時に読んだ…

『花宵道中』情景や着物の柄さえもが・・・ふわぁ~っと浮かぶような見事な描写

第5回女による女のためのR-18文学賞で大賞と読者賞を受賞した作品です。江戸は吉原での遊女のお話。 安達祐実さん主演で映画化もされています。 // リンク 花魁のお話なので作中に性描写があるので、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、女性作家のためか、…

『ペンギン・ハイウェイ』大人になってから振り返ると、なんか...子供って素敵よね

小学校4年生のアオヤマ君が主人公。さわやかな季節に読んでほしい、ファンタジーな世界です。 自分の乏しい想像力をフルに使って読みました。探検をする道のりなど、頭の中ですべてを想像しなければたどり着けません。 登場する”不思議なモノ”も自分で思い…

『乳と卵』母親が「女」になること...それはそれは恐怖で悍ましい

第138回芥川賞受賞作品。独身の"私"と母である巻子、その娘で、思春期まっただ中の緑子の3人の物語。 分かる部分が大いにあった。私自身の母と巻子が重なり、思春期の頃の私と緑子が重なった。思春期の娘にとって、母親が「女」になること...それはそれは恐…

『桜の下で待っている』面倒だけど愛おしい「ふるさと」をめぐる物語

郡山、仙台、花巻…桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人の物語。特に何かが起こるわけでもないが、彩瀬まるさんらしい美しい物語だった。ぜひ春に読んでほしい1冊。 出てくる町は行ったことのない町ばかりだったが、その風景が目に浮か…

『家族の言い訳』言い訳をいちばん必要とするのは家族です

私もいい大人になり、自分の家族を持っということを経て、なんとなく「家族」というものが分かってきた...そんなタイミングでこの本に出会えてよかった、そう思いました。 以前、津村記久子さんの「まともな家の子供はいない」を読んだときも思ったけれど、”…

『まともな家の子供はいない』主人公たちの気持ちは、あのころの私の気持ち

心に刺さるタイトルです。受験を控えた中学3年”セキコ”を中心に進んでいく「まともな家の子供はいない」と、セキコの同級生を中心に進む「サバイブ」の2話収録。 子供と大人の境目にいる主人公達の気持ちは、あの頃自分と一緒だ。とにかくセキコはイライラ…

『骨を彩る』その闇や悲しみさえも、自分

タイトルと装画に惹かれました。凄く凄くよかったです。何度も読みたいです。 初めて彩瀬まるさんを読みましたが、表現がとても豊かで私の好みでした。 連作短編集で、登場人物がリンクします。それがまた非常に胸に刺さります。 誰もが心の隅にもっている、…

『推し、燃ゆ』推しがいない私さえ一瞬で物語へ引きずり込んでいった

第164回芥川賞受賞作。(2021年本屋大賞ノミネート作品)どこの本屋さんでも品切れで、手に入れるのに苦労した。 私は、40年近いこの人生で一度も「推し」がいたことはない。いいな~と思う俳優や歌手がいても「いいな~」止まり。ファンクラブさえも入ったこ…

『母影(おもかげ)』私は少女を抱きしめてあげたい

母影と書いて”おもかげ”と読みます。ロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル&ギターの尾崎世界観さんの4年半ぶり、初の純文学作品。第164回 芥川賞候補作です。 小学生の女の子の目線で物語は進んでいきます。 シングルマザーであるお母さんの仕事場に…

『人間失格』私は彼を「人間失格」だと言い切ってしまえない

「恥の多い生涯を送って来ました」 この1文から始まる、”太宰治の自伝”や"遺書"とも言われている代表作。本当の自分を誰にもさらけ出す事の出来ない主人公、大庭葉蔵の手記です。 私の正直な感想としては、「共感」はできなかった。でも、彼の感じる哀しさは…

『密話』悲しいではなく哀しい物語

『日本児童文学』に連載されていたものに加筆修正して書籍化したものです。連載時のタイトルは「わたしと友だちになってはいけない」だそうですが、これがまたピタリとハマります。 児童書というカテゴリーのようですが、大人が読んでも面白いと思います。(…

『頭のうちどころが悪かった熊の話』シュールでスパイシーな大人の寓話集

表紙買いした1冊。2007年に買って何回も読んでいる本。不思議なことに、読む時の自分の状況とかで感じ方が変わります。また読むごとにより深く感じます。 動物が主人公の7つの短編集です。シュールな大人の童話という感じ。表紙の絵がかわいいのもあり、ほん…

『ノルウェイの森』人の温もりを感じる事は自分が「生きてる」ってことをより感じるのかもしれない

1987年9月、書き下ろし作品として刊行されたそうなので、もう30年以上前の作品なんですね。寝る前にベッドで読みましたが、上下巻で10日くらいかかりました。 読んだ感想としては、正直.....しんどかった!”読む”のがしんどかった訳じゃなくて、心がしんどか…

『爪と目』"あなた"がネットの世界にのめりこんでいく様子がリアル

第149回芥川賞受賞作です。 ......なんだろう。読み終わった後のこの感じ。私の勝手な想像で子供が虐待されるのかと思っていたのですが、違っていました。 2人称は、違和感もなくスッと入ってきたのですが、とにかく想像力をフル回転させる本でした。 3歳だ…

『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』手放しでオススメできる私のお気に入りの1冊です

小学校1年生の”かのこちゃん”と猫のマドレーヌ夫人が主人公の物語です。いい意味で凄く裏切られた作品です。 とにかく登場人物が全員優しくて素敵。特に主人公のかのこちゃんの可愛さは異常。 かのこちゃんのお父さんも、とーっても素敵です!(お父さんだけ…

『夫のちんぽが入らない』暗闇から抜け出そうともがき苦しむことも「生きる」ということ

驚きのタイトルですよね。独特なネーミングセンスだと思います。 ただ、そのおセンスのおかげで、年頃の娘がいる我が家の本棚には並べる事が出来ず、電子書籍にて購入しました。 夫のちんぽが入らないのは、この夫婦にとっての1つの問題・・・というか1つの…

『Aではない君と』心とからだとどちらを殺したほうが悪いの?

ある日突然...同級生の殺人容疑で14歳の息子”翼”が逮捕されます。 離婚し新たな人生を歩もうとしていた父と、息子と一緒に暮らしていたけれど忙しい毎日に追われ子供が見えていなかった母。 親である限り、自分の子供が被害者になるだけでなく、加害者になる…

『蜘蛛の糸・地獄変』どうせ生きているからには、苦しいのはあたり前だと思え

表紙とお値段に惹かれて買いました。あと、日本を代表する文豪の作品に触れたかったのもあります。『蜘蛛の糸』『地獄変』を含む計8編が収録されています。 太宰治や江戸川乱歩も、私の中では(いい意味で)変態だと思いますが、芥川龍之介は...これまた個性…

『ボッコちゃん』1971年に出版されたとは思えない!全く色あせない名作

「夢巻」の作者田丸雅智さんが好きなので、その彼が憧れた星新一さんを読んでみました。 ショートショートなので、1話が凄く短いので子供の塾のお迎えの待ち時間に読んでいました。通勤、通学のお供や寝る前に1話ずつ読む・・・など、忙しくまとめて読書時間…

『婚礼、葬礼、その他』呼ぶことはできなくても頻繁に呼ばれる人生

津村さんの描く「怒り」が好き。この人の世界観が好き。この作品は表題通り、冠婚葬祭に翻弄される主人公の話です。 「行かなければ・・・」と思いながら参加するそれらは、まさに“召喚”という表現がぴったり。所々、毒づいてはみるけれど、その毒に共感する…

『29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた』自分の人生の主役は自分

主人公は29歳になった派遣社員の女の子。一人ぼっちで迎える29歳の誕生日に、「自分はどうしてこうなってしまったんだろう・・・」と人生を振り返える。 その振り返った人生に、私から見ると失敗なんかなくて。ただただ普通に生きてきた・・・。 その中で恋…

『ポトスライムの舟』第140回芥川賞受賞作

私は津村記久子さんの文章がとても好き。彼女の書いている事は日常のなんでもないことが多い。ドキドキするようなことが特に起きる訳でもなく淡々と過ぎる毎日を書いている。 それが、すっと入ってくる要因なのかも。そして、「怒り」を書くのがとても上手だ…

『ようこそ、わが家へ』正しいことを追求し闘う姿

初、池井戸潤 でした。「正しい事」とか「正義」が必ずしも守られる訳ではなく、その正義故にトラブルに巻き込まれたり逆恨みされるというのは、このご時世とても身近なことに感じられて怖いと思いました。 ”人間は、誰だってひとりなのだと。そして、それぞ…

『ホテルローヤル』第149回直木賞受賞作

この作品の舞台は、廃墟となった「ホテルローヤル」というラブホテル。作者 桜木紫乃さんのご実家が営まれていたラブホテルと同じ名前です。 7つの連作短編集なのですが、進み方が非常に好きで一気読みでした。舞台がラブホテルなので、多少の性描写あります…

『七十歳死亡法案、可決』七十歳死亡法施の行まであと2年

衝撃のタイトルに惹かれ・・・怖いもの見たさで図書館にて。だけど、想像していたような恐ろしさは全くなく・・・面白くて睡眠時間を削っての一気読みでした。 七十歳の誕生日から一か月以内に、日本国民は安楽死させられるという「七十歳死亡法」が施行まで…

『夢巻』星新一の流れを受け継ぐ新世代ショートショート作家の旗手、初の単行本!

ショートショート界の期待の新人、田丸雅智さんの初作品集です。星新一さんに憧れてショートショートを書き始めたとの事。 超絶空想の世界なので、好き嫌いは分かれるかもしれません...が私は大好き。 今後も応援していきたい作家さんです。懐かしい風景が頭…

『小さいおじさん』第十五回ボイルドエッグズ新人賞受賞作

第15回ボイルドエッグズ新人賞受賞。題名から、勝手にほんわかしたファンタジーなのかと思ったのですが、実際は28歳の女性3人のお話。 3人は中学校の同窓会で再会するんだけど、あの時とは違うそれぞれの人生を歩んでいる。三十路を前に、仕事、家族、育児、…