第15回ボイルドエッグズ新人賞受賞。
題名から、勝手にほんわかしたファンタジーなのかと思ったのですが、実際は28歳の女性3人のお話です。
小さいおじさん 感想
中学二年のときに同じクラスだった、28歳の女性三人。
3人は中学校の同窓会で再会するんだけど、あの時とは違うそれぞれの人生を歩んでいる。
三十路を前に、仕事、家族、育児、将来などにそれぞれ不安を感じながら生きる日常に”小さいおじさん”がすこ~しだけ絡んでるお語です。
ママ友が出来ないと思い悩む、素直な紀子。
中学時代は憧れられる存在だったけど現在は、無職の朋美。
そして、母とのしこりを抱えながら、設計士としてバリバリ働く曜子。
みんなそれぞれに幸せになってほしいなって思いました。
思い返せば、私は25歳~35歳くらいが凄く生きづらい...というか、どうしたらいいか分からなかった。
若い頃のような勢いや思い切りはないし、かといって誇れるものもない。
なので自信もない。
自分以外の人がなんだか満たされているように見えて、自分だけが時間に取り残されているような・・・そんな風に思っていた。
だけど、それって自分だけじゃなくて、程度の差はあれど....たくさんの人が思うことなのかもって思いました。
サクサクっと読める1冊です。(#尾崎英子)
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