「席譲りますマーク」をご存じですか?
私もつい最近知ったのですが、「マタニティマーク」の逆バージョンという感じで、電車やバス内で妊婦に席を譲りたい人が、意思表示のため身に着けるタグのことです。
マークを作ったのは東京都小金井市の会社員、椎野祐輔さん。
このマークを作ろうと思ったきっかけは、出産前の奥さんに付き添って電車に乗った際、優先席に座っていた高齢女性に席を譲ってもらったことがきっかけでした。
座席には若い人もいたけれど、奥さんが妊娠中だとは気づいてない様子。
事情を話せば席を譲ってくれる人はきっといたと思うけれど...
自分から「席を譲ってほしい」と声を掛けるのをためらい、結果としてお年寄りに負担をかけてしまった、という経験から生まれたのが「席譲りますマーク」です。
私も妊婦だったとき、一番辛かったのはまだまだお腹が目立たない妊娠初期。
他人から見たら、なかなか妊婦さんだと気づかれない時期が体調的に結構大変だったりします。
でも、たしかに自分から席を譲ってほしいとお願いするのは、とても勇気がいると思います。
みんなが快く譲ってくれるわけでもないと思うし、思わぬトラブルに巻き込まれるのも怖いし。
だから「私は喜んで席を譲りますよ!ぜひ声をかけてね!」という意思表示をすることで、お互い気持ちよく席を譲りあえるのはとてもいいな~と思いました。
賛同したので早速購入。
普通サイズで【¥380+¥120(送料)】でした。
私自身は、年に1度くらいしか公共交通機関を使わないので、毎日電車とバスで通学する高校生の娘が早速付けました。
うちの娘は、正義感が強くおせっかいタイプ。
朝は始発駅なので、必ず座れるのですが必ず毎日席を譲るそうです。
でも、譲る相手はだいたいお年寄り。(もちろんそれもとっても大切!)
まだお腹が大きくない妊婦さんのことは、考えたこともなかったそうです。(何度かマタニティマークの人には譲ったことがあるそうです。)
「私が気づけない人に声をかけて欲しい♪」と言いながらしっかりと紐を縛ってつけていました。
ところで...
この記事を書きながら...「席譲りますマーク」と検索したら、こんな画面が出てきました。
なんだかとてもショックでした。
「マタニティマークが不快」と思うのには、色々な事情があるんだとは思うんですよ。
中には「妊婦様」と揶揄されるような態度の方もいらっしゃって、たまたまそういう方に接してしまったとか...
なかなか子供に恵まれず他人の妊娠が目に入ることが辛いとか...
妊婦だけ特別扱いするなとか、中にはマークを悪用している人もいるから、とか。
色んな考えの人がいるのは当然だと思います。
でも不快に思う人の方が少なくて、自分にできることがあればしてあげたいと思っている人の方が多いと信じたいです。
マタニティマークをつける理由は、別に席を譲ってもらうためでも、
人に妊娠をひけらかすためでも、
配慮を強制するためでもなく、
何かあった時にすぐ「この人は妊婦だ」と分かってもらうためのもの。(ヘルプマークも同じですね。)
どんな場面でも「人を思いやる気持ち」は忘れない人でありたいです。