わたし、シーズン2

読書が趣味の40代主婦。きままな読書感想文を中心に日常を綴っています。家族は、夫と娘と元保護犬の愛犬ミィ。

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テレメンタリー2021「多頭飼育崩壊 ~いまそこに迫る危機~」を見て思ったこと

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ドキュメンタリー番組『テレメンタリー2021』(毎週日曜4:30~)で放送された「多頭飼育崩壊 ~いまそこに迫る危機~」を見ました。

 

ペットの不妊手術などを行わず異常繁殖させてしまい、飼育が困難になってしまう「多頭飼育崩壊」。鳴き声による騒音、悪臭など、近隣トラブルとなっているケースも多く、社会問題にもなっている。なぜ飼い主は、このような状態に陥ってしまうのか…。

 

時々夕方のニュースやワイドショーで見かけるペットの多頭飼育崩壊現場。

 

それを見る度に「常識やモラルがない迷惑な人たちが起こす出来事」だと思い嫌悪感を抱いていました。

 

この番組を見たからと言ってそういった気持ちが消えたわけではないけれど、多頭飼育崩壊が起こる裏側には様々な問題があることを知りました。

 

番組内ではNPO法人「人もねこも一緒に支援プロジェクト」代表・小池英梨子さんが、多頭飼育崩壊現場へ出向き対応する様子が映っていました。

 

1件目のお宅は、70代の認知症の母親と障害がある長男の2人暮らしのご家庭での多頭飼育崩壊。

 

小池さんに助けを求めたのは、離れて暮らすこの家の次男でした。

 

父親が亡くなった後、母親が寂しさから猫を飼い始め増えてしまったそうです。

 

通報者の次男は一緒に暮らしているわけではないので、多頭飼育崩壊に気づくのが遅くなってしまったのかな...と思いました。

 

それでも、こうして助けを求めて問題を解決しようとしてくれる家族がいることは救いだなぁと思います。(当事者の次男さん自身は大変だと思いますが...)

 

数十匹の不妊手術を済ませ、猫たちはまた元の家に戻りました。

 

これも小池さんが心掛けていることだそうです。

 

理由は、無理に猫を取り上げてしまうと飼育者の心が不安定になったり、また猫を拾ってきて増やしてしまい...

 

でもバレたら連れていかれるからと、その事実を以前よりも隠そうとしてしまうからとのことでした。

 

ゴミ屋敷を行政代執行などで片付けても、住人の心の問題が解決したわけではないので、またすぐにゴミを収集してあっという間にゴミ屋敷に戻ってしまうことを考えると、

 

なんだか納得する理由で、ちゃんと定期訪問などでアフターフォローしながら見守るというのは、状況が許せば大切なことなのかもしれないと思いました。

 

結果的には、認知症の母親も障害のある長男もその後施設に入所し、次男が餌やりなどのお世話をしに通っているとのことでした。(もともと自由に家の出入りをしていた猫さんたちなので、まぁ言い換えると地域猫になった...のではないかなぁと思ったりしました。)

 

 

2件目のお宅は高齢の男性宅。

 

こちらの男性は末期癌で余命1年と宣告されていました。主治医の先生が小池さんに相談したことで事態が動き始めます。

 

全ての猫の不妊手術を終え、闘病する飼い主のために4匹の猫を家に戻し、他の猫たちは里親さんを探すことになりました。

 

他の動物愛護団体の協力を得るため県外に引っ越す猫もいます。

 

なので小池さんは、猫たちを男性の元へ連れていきお別れの挨拶をし、その後も猫たちの写真を男性に送っていました。

 

そしてそれから半年ほどたって男性は亡くなりました。(家に残していた猫は小池さんが引き取りに行きました。)

 

 

多頭飼育崩壊現場はほとんどがゴミ屋敷。

 

糞尿もそこらへんに放置されていたりしているため、画面からは伝わりませんが...きっとにおいも凄いと思います。

 

中には子猫が生まれたら共食いしたり、死骸を室内に放置していたり...。

 

そんな環境で生活できるって、はっきり言って異常ですよね。

 

そう、多頭飼育崩壊を招いてしまう人は「病気」なんだと思います。

 

認知症だったり、アニマルホーダーなどの精神疾患だったり。

 

それに高齢化・貧困問題も加わっています。(多頭飼育崩壊を起こす生活保護世帯の割合は20%ともいわれています。)

 

2018年には多頭飼育に関する苦情が、全国で2149件(世帯数)寄せられています。

 

もはや多頭飼育崩壊は「無責任で怠惰な飼い主がおこしてしまう珍しいこと」ではなく、もしかしたら自分の身近でも密かに起きていることなのかもしれません。 

 

多頭飼育崩壊の大きな原因である、病気・高齢化・貧困・社会的孤立などの問題は、個人や動物愛護団体が簡単に解決できることではなく、法整備や政治の関与が必須だと思います。

 

そんな中、個人ができることとして私が声を大にして言いたいことがあります。

 

それは、特別な場合を除き避妊・去勢手術をしてくださいということ。

 

多頭飼育崩壊現場で必ずと言っていいほど聞くのは「最初は数匹だった」「数が増えて手術するお金が無くなった」という話。

 

また、私は動物病院での待ち時間に「健康な体にメスを入れるのはかわいそうだから不妊手術はしない」とか「うちはオスで妊娠しないから手術をしない」と言う話を何度も耳にしました。

 

人間に置き換えたら「かわいそう」かもしれない。動物への不妊手術は人間のエゴなのかもしれない。

 

でも...動物を「ペットとして飼う」と言うこと自体がもう既にエゴなのだと思うし、ペットとして動物を飼う以上は、不幸な動物を減らし動物たちが幸せに生きていけるよう人間が管理しなければいけないと私は思います。

 

そうして初めてペットは「家族」になるのだと。

 

オス犬やオス猫でも、逃げてしまった場合など外で交配してしまう可能性もあります。

 

それで生まれた犬や猫は殺処分になるかもしれません。

 

不妊手術をしたくないという人は、手術のデメリットにばかり目を向けますがそれを上回るメリットもたくさんあります。

 

発情がなくなることでのストレス軽減など色々ありますが、私が思う1番のメリットは、大切なペットの病気を予防できること。(メスでは乳腺腫瘍や子宮・卵巣の病気、オスでは精巣や前立腺の病気など。)

 

ペットが高齢になり麻酔のリスクが高くなった時に病気になって、手術をしていれば防げたのに...と後悔するよりも、若く健康で麻酔リスクが低いうちに手術をすることを私はお勧めします。

 

全てのペットが「家族」として幸せでありますように。心からそう願ってやみません。

 

▼今回番組に出ていた小池英梨子さんのHP▼

 

 nekokaramesen.com

hitonecocare.com

 

▼保護された猫さんの譲渡協力をされていたネコパブリック▼ 

 

www.neco-republic.jp

 

▼番組で保護された猫さんの不妊手術を1匹3500円で行っていた大阪ねこの会▼

 

www.nyan5656.com