私の汗事情
突然ですが...私は子供の頃から汗にとても悩まされています。
手のひら、足の裏、脇。
暑がりとか汗っかきとか、そういうことではなく...精神性発汗というやつです。
自分の家で1人でリラックスしている時は汗をかきにくいのですが、家を出るだけでじんわりと汗をかき、特に人と会う場面では酷くなります。
会社や学校に行ったり、友人とお出かけしたり...そんな日常のなんでもない場面でも手足・脇に大量の汗をかきます。
それに緊張するような状況が加わると、ますます汗が止まらなくなります。
たかが汗...と思う方もいるかもしれませんが、日常生活にかなり影響します。
手汗は...学校ではノートやテスト用紙が濡れてフヤフヤになったり、彼氏が出来ても手を繋ぐことができませんでした。
紙のチケットなどは持ってると汗でボロボロになります。
カラオケに行くとマイクがびちゃびちゃになるので、タオルで巻いて使っていました。
会社ではマウスやキーボードが濡れてしまうのは日常で、懇親会や会食などで握手を求められたときなどは本当に困り、苦痛でした。
本当に酷い日は、雫になりポタポタするしたり、手汗を拭いたハンドタオルがびっちゃりするほどです。
以前ピタッとしたゴム手袋(▼こういうの)
を付けて作業する仕事をしていたことがあるのですが、外したらめちゃくちゃ汗が溜まってることがよくありました。
そして脇汗は、学校や会社の制服のブラウスの脇の部分が濡れてしまうで本当に苦痛だったし困りました。
「やばい、汗かいてきたな...」なんて思ったらもう終わり。
それがスイッチになり汗が止まらなくなります。
多汗症とは
発汗時に必要以上の汗が出てしまい、症状の程度によっては日常生活のさまざまな場面で支障をきたす状態を「多汗症」と言います。
手の平と足裏に多汗がみられる場合は「掌蹠多汗症(しょうせきたかんしょう)」、手の平だけなら「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」、足の裏なら「足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)」、腋なら「腋窩多汗症(えきかたかんしょう)」と言います。
なので私は、掌蹠多汗症(しょうせきたかんしょう) + 腋窩多汗症(えきかたかんしょう)ということになります。
そして、脇汗かいてきたら手も足も汗をかく...というように、すべてが連動しています。
(併発している方もいるかもしれませんが....)一般的に多汗症とワキガは別で、私の場合は手汗も脇汗もサラサラで無臭です。(皮膚科の医師にもにおいは全くないと言われました。)
多汗症は、自律神経が大きく影響していると言われていますが、遺伝も関係していると言われています。
私の場合ですが...母に多汗症はありません。父は幼い頃に離婚し今は亡くなっているので分かりません。
ただ弟は手汗を結構かくと言っていましたが、たぶん私ほどではありません。
私の汗対策
もう汗に悩んでいる年数が長いのでね、それはそれは色々とやりました。
それでも、汗の量が 100→0 になった対策は正直なところありません。(これは多汗症のレベルによると思います。)
でも、いくつかを組み合わせることで苦痛をかなり軽減することはできます!
1.着る服の選択
Tシャツはほぼ白色。
カットソーなどはほぼドルマン型。
そして、おしゃれ着には向きませんが...
▲こういうスポーツウェア(ポリエステル)の速乾Tシャツなども汗染みが目立ちにくいので、普段よく着ています。
個人的には、メンズものの方が好きです。
あとは、夏でもメッシュっぽい感じで少し大きめのカーディガン(黒or白)を羽織るのもおすすめ。
▼私はユニクロで買ったこういう感じのカーディガンを愛用しています。
とにかく体にぴったりする服、グレーやカーキなど汗が目立ちやすい色は着れません。
2.イオントフォレーシス
手と足の汗に「イオントフォレーシス」という、水中で発生させた水素イオンが汗の出口を小さくすることで発汗を抑える治療を行いました。
皮膚科で行ったのですが、ほんの少しだけピリピリします。
私の場合はピリピリというか...ちょっとこそばゆいような痒いような感じがしました。
1回20-30分の通電を8~12回して効果が出始めます。
治療効果を維持するためにはその後も1週間に1~2回した方がいいとのことでした。
ただ私が住んでいる地方では、この治療を行っている病院が少なく...その病院が家からいため、通うことが難しくなってしまい結局5回くらいでやめてしまいました。
でも、ちゃんと続ければ結構効果が高いと言われているし、身体的な負担もほぼないので若い学生さんとかにはいいのではないかな?と思います。
そして、私は試したことがありませんが市販品もあります。
3.市販の制汗剤。
正直なところ「気休め」程度だと思っています。しないよりはちょっとマシ...かな...?くらい。
手汗用のものは、私の場合(重度)残念ながら効果があると感じたものはありませんでした。脇に(私が)効果を感じられたものは以下の商品です。
4.汗対策インナー
私にとって欠かせないアイテムです。
様々な「汗対策インナー」を買いましたが、これではちょっと意味ないな...と思うものも結構ありました。
特に私はキャミソール・タンクトップ型では、汗を抑えきることはできません。
そんな私のおすすめ汗対策インナーはこちら。
「超大汗さん」という名の通り、脇の下から胸下くらいまでの超でっかいパットが内蔵されています。
しかも防水シートが入っているので、より衣類に汗が染みにくくなっています。
大量に脇汗をかいた日は、体に触れていた側はびっしょりでもTシャツに染み出てないことがほとんどです。
本当に大好きなアイテムですが、デメリットもあります。
それはちょっと暑いこと。
冬は気になりませんが、真夏の屋外は結構暑く感じます。
あと、防水シートが入っているので少しほんの少しカサカサ音がします。(人には聞こえないくらい。)
でも、そんなデメリットを吹き飛ばすくらい必需品です。
めちゃくちゃ不安な日は、▲このインナーの下に▼このインナーを着ます。
5.ツボを利用する
ツボなんて効くの...?と思う方もいらっしゃると思いますが、汗止めのツボを利用したこんな商品があります。
締め上げによって「皮膚圧反射(半側発汗)」というのを利用しつつ、さらに「屋翳(おくえい)」という脇汗や顔汗を抑えるツボを刺激するという商品。
私も持っていて使ったことがあり、汗は少し軽減するような気がしますが...締めつけているので少し窮屈なんですよね。
なので本当に汗の悩みを最小限にしたい!という日のみ、制汗剤+脇汗インナーにプラスして使用するようにしています。
▶汗に効果があると言われているツボ
1.屋翳(おくえい)
バストトップから5cmほど上にあるツボです。脇汗や顔汗に効果があると言われています。中指でゆっくり2〜3分押しましょう。
2.大包(だいほう)
みぞおちから真横に引いた線と脇から真下に降ろした線とが交わった場所にあるツボです。脇汗・顔汗に効果があると言われています。舞妓さんの顔汗を食い止めているのは、まさにココ。中指で2〜3分、じっくりと指圧しましょう。
3.後谿(こけい)
手を握った時に飛び出る小指の付け根辺りにあるツボです。全身の汗に効果があると言われています。強めに押すことで全身の熱を鎮め、汗を抑えます。
4.労宮(ろうきゅう)
手のひらの真ん中あたりにあるツボ。手汗に効果があると言われています。副交感神経を優位に働かせる作用があります。
ゆっくりと深呼吸しながら5秒間押した後、ゆっくり離したところで5秒待ち、また5秒間押すを何度か繰り返すことで効果が期待できます。
5.合谷(ごうこく)
人差し指と親指の骨が交わる地点の、人差し指側の骨の際にあるツボです。手汗に効果があると言われています。
というか万能のツボです。私は胃がムカムカするとき、お腹が痛い時、目が疲れた時、頭が痛い時...など、とにかく不調な時はここを押しています。
ズーンとするような感じがして痛気持ちいいツボです。
まとめ
たかが汗...とは言えないくらい、本人にとっては深刻な多汗症。
現在は多汗症の治療も結構増えてきています。
私も少し若い頃は、胸腔鏡下交感神経切除術という手術も少し考えましたが、代償性発汗という大きい副作用があるので結局やりませんでした。
漢方も試したけれど効果を物凄く感じたとかもなかったし、完治するわけではないので飲み続けるのもなぁ...と思って今は飲んでいません。
現在は、上記に書いた対策をしつつも「精神的なものや体質なので、ある程度はしょうがないな...」と思うようにして汗と付き合っています。
一説では(程度・場所の差はあれど)日本人の10~20人に1人が多汗症だとも言われています。
なので、悩んでいる方に言いたいのは「悩んでいるのはあなただけではないよ」ってこと。
1年中、脇と手足に大汗かいてる人間がここにいるよ!
自分にあった治療や対策をしつつ、あまり気にしないのも大事。(といっても気にしてしまうけれどね...)
私はこれから年齢的に更年期に突入するので、ホットフラッシュなどの汗がプラスされるかもしれません。
そりゃもちろん「嫌だなぁ~」と思っているけれど....何事もあまり深刻にならずに、耐えられなくなったら治療・服薬したらいいや!という風に思っています。
あとは経験上、周りの人に早めにカミングアウトしてしまった方が楽かもしれません。
この記事が、同じ悩みを持つどこかの誰かの参考に少しでもなれば幸いです。