前回、多汗症についての記事を書きました。
その記事に脇ボトックス注射についても書きたかったのですが、書いているうちにボリューム満点な記事になってしまい書ききれなかったので、今回は続きとして私が経験した「脇ボトックス注射」について書いてみます。
脇へのボトックス注射をするキッカケ
「ボトックス」と聞くと多くの方は、アンチエイジングの一環として行うボトックス注射を思い浮かべると思いますが、そのボトックスです。
イオントフォレーシスを行っていた皮膚科で、脇汗を止める目的で脇にボトックス注射を打つことが出来ると知りました。
多汗治療を目的としたボトックス注射は「重度の原発性腋窩多汗症」に限り保険適用になります。
原発性腋窩多汗症の診断基準は、以下の6項目のうち2項目以上に当てはまること。
⬜︎ ワキの汗が多いため、日常生活に支障が生じている
⬜︎ 週1回以上の頻度で、ワキに多くの汗をかくことがある
⬜︎ このような症状は25歳より以前にはじまった
⬜︎ 同じような症状の家族・親戚がいる
⬜︎ 眠っているときはワキの汗がひどくない
▶上記に加えてさらに以下のどちらかの基準を満たしていると重度と診断されます。
・発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
・発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある
先生の問診で聞かれたときに私は「ぜ...ぜんぶです...」と答えました。
その後、実際に私の脇を先生に見せることに。
私にとって「病院」というのは緊張する場所なので、いつどこの病院に行っても基本、手足・脇びっちゃびちゃ。
そんな私の脇を見ながら、おっとりした女性医師は「あ....あらら...どんどん汗が出てきちゃってる...あらら...」なんて言うもんだから、余計にどんどん汗をかいてしまいました(笑)
そして、先生の鼻を私の脇に近づけて「うん、においは全くないね...」と。
なんかとても恥ずかしくて、ますます汗をかきました。
診察の結果「重度の原発性腋窩多汗症」と診断されて、保険適用となりました。
保険適用とはいえ、結構高く両脇で二万三千円くらいでした。(病院によって多少の違いはあると思いますが、保険適用の場合は二~三万円前後が多いのではないかなと思います。)
その日は診察のみ。改めて別の日に施術となりました。
脇汗治療のボトックス注射について
実際の注射の体験談の前にこの治療についてもう少し詳しく書いておきます。
◆保険適用のボトックス注射は、2回の通院が必要です。(1回目:診察と同意書記入→2回目:施術)保険適用外のボトックス注射は同日の施術が可能です。
◆効果は4~9ヶ月続きます。4カ月以上間隔を開けると再度保険が適応できます。
◆即時効果が出るわけではなく、1~2週間後に徐々に効果を感じ始めます。
◆ボトックス治療後は女性で2ヶ月、男性で3ヶ月間の避妊が必要です。なので妊娠中はもちろん、妊活中の方もやめた方がいいです。
これが全てではありませんので、医師からの説明をしっかり聞き不明なことや気になることは医師に質問することが大切です。
それではいざ、施術!
それでは経験レポを。
私は今までに2回、脇ボトックスの注射をしました。
1回目は無麻酔。
別に私が無麻酔を選んだわけじゃなくて、ふわふわ系おっとり先生が
「痛みに弱い人はクリーム麻酔する人もいるけどどうします~?麻酔するなら時間かかるし麻酔代もかかりますよ~。私は、麻酔なしでも大丈夫だと思いますけど~」
と言ったので、痛みに割と強い私は「じゃ、なしで大丈夫でーす」と軽い感じで答えました。
結果、激痛よ。
15~20か所注射するのですが、針を刺すときというよりは...ボトックス(薬剤)が入るたびにめちゃくちゃ痛い。
そして、痛みと緊張で脇汗MAX!!!
なので2回目は先に私から先生にお願いし、麻酔(表面クリーム麻酔)してもらいました。
それでもね、全然痛みはあります。
無麻酔よりは...多少マシってぐらい。
まぁ、なんせめちゃくちゃ痛いです。
かかる時間は、両脇で15分くらいです。
ダウンタイムは特にありませんが、製剤が脇の下の皮膚の薄い部分に注入されているため、5mm大の膨らみが数時間あります。
触ったらボコボコしていて怖かったので、私は鏡で見たりはしませんでしたけど。(ネットで「脇ボトックス」で画像検索すると実際の写真を見ることができます。)
さて、効果です。(※あくまでも私の個人的な感想で、だれでも同じように感じるわけではありません。)
先生が言った通り、2週間程度で「あれ、脇汗減った?」と感じました。
その後、とても緊張する場面で手足に汗びっしょりだったので「あぁ...今日は脇汗もめちゃくちゃでたな...」と思って脇を触ってみると、実際はしっとりしている程度。
前回紹介した私の必須アイテム、脇汗対策インナーを着ていたらTシャツなどへの影響は全くないくらい。
そういう日が続くと、自分自身も気にすることが減ってより脇汗もかきにくい感じがしました。
そして、6か月経過した位からだんだんと効果が薄くなりました。
1年に1回を2回行いましたが、効果を感じている間は脇汗に関しては普段よりも心配が減りました。
ではなぜ続けなかったかというと...仕事を辞めて家にいることが多くなったので必要なくなったからです。
保険適用でも安くはないし、自費診療ならもっと高いのでずっと継続して治療するのは金銭的に大変かもしれません。
なので、結婚式などの「ここぞ!!」という日がある人は、その予定に合うように注射するのもいいかもしれません。
薄着になり暑さでより汗をかく夏に効果が表れるように注射する、というのもありだと思います。
先生の話だと「腋窩多汗症」ではないけれど、看護師さんや客室乗務員など、人との距離が近い職業の方が、夏だけ(自費診療で)注射するということも結構あるそうです。
私も今後「脇汗をかきたくない予定」が出来れば、またやりたいと思っています。
このボトックス注射は、手や足にもできるそうですが...かなり痛いそうです。
私も手汗がなくなればどんなに幸せか...と何度も思いましたが、かなり痛いと聞いてビビってしまい、手足にボトックス注射をしたことはありません。(あと副作用として一時的に握力が減る人がいると聞いたのもしていない理由の1つです。)
以上が私の脇ボトックスのレポートです。
美容整形外科でもしているし、最近では美容皮膚科でも取り入れているところが多いです。(私も皮膚科で治療(注射)しました。)
もし今後、手にボトックス注射をすることがあればまたレポートしたいと思います。