著者自身がお父さんを亡くした後、緩和ケアナースから話を聞きながら、胸に残る後悔や罪悪感を受け入れていく物語(コミックエッセイ)です。
大切な人が死ぬとき 感想
人は誰だっていつか死ぬ。
頭で分かっていても...自分や、自分の大切な人が死ぬことについて、日常では特に意識しません。
だからこそ、私は定期的に死を意識する本を読みます。
著者は膵臓癌でお父さんを亡くすのですが、実体験なだけにその様子や心の葛藤がとてもリアルです。
お父さんを見送った後、緩和ケアを担当している看護師から終末期の患者さんを見送った話や想いを聞き、自分の後悔や罪悪感と向き合っていきます。
旅立つ人も、見送る人も...それぞれに葛藤や後悔や悲しみを抱えている。
見送った人は時間をかけて後悔や悲しみや罪悪感と向き合って、大切な人の死を受け入れていくんだろうと思います。
しかし現在のようなコロナ禍では、今までみたいな看取りが難しい場合も多いと思います。
思うようなお別れが出来ない場合は、苦しみや悲しみや後悔は大きく、長く引きずってしまうのではないかと心配します。
だからこそ、日々の生活の中で大切な人に感謝や想いを伝えることをしっかりと意識したいと思います。
大切な人を見送る前の方、見送った後の人、まさに今そんな場面に直面している方、そして看護師を目指している方にもおすすめの1冊です。
大切な人が死に直面した時に大切にしたいこと...
それは、大切な人が残された時間を「どう生きたいか」を知ること。(#水谷緑)
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