わたし、シーズン2

読書が趣味の40代主婦。きままな読書感想文を中心に日常を綴っています。家族は、夫と娘と元保護犬の愛犬ミィ。

MENU
アラフォーダイエットはなかなか難しい...しかし心の友を見つけました!
おすすめスープジャー
歯医者さん
ブログカスタマイズカテゴリー

『 いとしのオカメ』愛し愛された犬と人間の物語

f:id:egaode_kurasu:20210726191337p:plainこの本の主人公「オカメ」はミニチュアダックスフントのおんなのこ。

 

元繁殖犬だったけれど4歳の時に保護されて、おおが家(作者)の家族になりました。そんなオカメの一生を書いたコミックエッセイです。 

 

姉妹作として『 いとしのギー』もあります。

 

 

いとしのオカメ 感想

私がこの本と出会ったのは、愛犬スニフに病気(血管肉腫)が見つかり、残された時間がもうそんなに長くないと分かった時。

 

冒頭から心をつかまれて、読み終わりには珍しく...本当に珍しく声を上げておいおい泣いていた。

 

私の膝の上には死が迫っている愛犬がいて、本の中のオカメは静かに旅立っていく。

 

オカメを見送りながら泣いている作者は、そう遠くない自分の姿だった。

 

 

 

具合の悪い愛犬が食べられるものを必死で探す日々。

 

病気が進行し、もっともっと苦しくなることを想像しながら「逝くのが今日ならいいのに。今日なら苦しくないのに。」と思いながらしんどうそうな愛犬を抱きしめ、

 

「でもやっぱり自分が死ぬ3分前まで生きて欲しい」と願う本の中の作者は、まさに私だった。

 

 

 

人間を含め、生きていればいつか命の終わりがやってくる。

 

ペットと暮らしている以上、その子たちを見送ることは飼い主の役目だということも知っている。

 

それでも...愛するペットとのお別れや、じわりじわりと死期が迫ってくる日々はあまりにも苦しく、言葉にできない痛みを感じる。

 

様々な感情が入り混じって...頭も心も混乱してしまう。

 

そんな私を支えてくれたのは、この本やブログ、そしてSNSにあるたくさんの経験者のお話だった。

 

愛犬の看病をしながら、闘病生活や旅立ちのエピソードを読み漁る。

 

その度に「こんなに辛い経験をしたのは私だけじゃない。こんなにも愛されて旅立ったペットたちは皆、本当に幸せだ!」そう思うだけで、とても慰められ癒された。

 

 

 

この本も決して「悲しいお話」ではない。

 

愛し愛された犬と人間の、素直でまっすぐな記録である。

 

 

 

私も愛犬スニフを見送ってもうすぐ1年が経つ。

 

まだスニフの動画を見ることはできないし、たくさんの後悔もある。

 

思い出して、ふと涙が出てしまうこともある。

 

だけど、最近は心から「ありがとう」と思えるようになった。

 

私と出会ってくれてありがとう。

 

私を愛してくれてありがとう。(#おおがきなこ)

 

* この本の感想を書きました *

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

血管肉腫と診断された愛犬の闘病と旅立ち

f:id:egaode_kurasu:20210208182722p:plain

前回の記事 私の大切な大切な愛犬「スニフ」が、ある日突然血管肉腫と診断されましたの続きです。

 

 

闘病生活と言っても、それまでの日常とあまり変わりませんでした。

 

手術後、家に帰ったスニフは当日は少し辛そうにしていましたが、翌日からご飯も食べ始め歩けるようになりました。

 

でも、ドッグフードは嫌がったので亡くなるまで缶詰やパウチ・手作りご飯をあげました。

 

同居犬のミィとの体格差があるので、なにかの拍子にぶつかるなどして強い衝撃が加わると、腫瘍が破裂してしまうこともあるので、留守番の時(極力家を空けないようにしていましたが、買い物に行くときなど)はスニフをケージに入れることにしました。

 

5月に血管肉腫と診断されましたが、病気なんて嘘なんじゃないか...と思うほど、よく食べて走って散歩する元気な日が続きました。

 

しかし、8月に入って少しずつ調子の悪い日が増えてきました。

 

ご飯を欲しがらない日があったり、震える日があったり。

 

震えは痛みからくるのかもしれないと、主治医はモルヒネを処方してくれました。

 

モルヒネと聞いて、少しビビってしまった私に「スニフくんの痛みを取ってくれる大切なお薬です。痛がっていたら、迷わず使ってあげてください」と言ってくれたので、痛みがあるような日には飲ませました。

 

 

 

調子がいい日と悪い日を繰り返しながら少しずつ弱っていきましたが、亡くなる前日の朝まで大好きなお散歩に行き、ご飯も食べました。

 

なくなる前日の夜から、寝たきりになり意識も朦朧としているような感じでした。

 

 

そして8月22日の夕方、家族がそろうのを待って大きく伸びをしたあと...魂を吐き出すように大きく息を吐きだして、お空に旅立っていきました。11歳と3か月の犬生でした。

 

 

私にとって、スニフは本当に特別な存在でした。

 

共に子育てをし、私が一番辛い時を支えてくれた存在です。

 

ペットでもなく、子供でもなく、夫でもなく...まさに「相棒」でした。

 

 

動物と暮らすということは、見送る責任があるということ。

 

そんなことは頭では分かっていたけれど、いざ自分の身におこると苦しくて、悲しくて、辛い。

 

「ペットロス」にならないように、スニフがいなくなってからもできるだけ日常のままの生活をしました。(ミィの存在もとても大きかったです。)

 

でも、確実に心に穴が開いてしまった感があります。

 

それはスニフの形の穴。

 

愛おしくもあり、もう絶対に埋まらない穴なのです。

 

だから、時に痛みを感じながら大切に、その穴とともに生きていこうと思っています。

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

私の大切な大切な愛犬「スニフ」が、ある日突然血管肉腫と診断されました

f:id:egaode_kurasu:20210401160322p:plain

私には2匹の大切な愛犬がいます。

 

11年前に我が家にやってきた小型犬のスニフと、5年前にやってきた保護犬(中型犬雑種)のミィ。

 

でも、もう私はスニフを抱きしめることはできません。

 

2020年8月にお空に旅立ってしまいました。

 

 

 

スニフは、九州のブリーダーさんから我が家にやってきました。

 

娘が4歳の時にうちに来たので、娘とは本当に兄弟のように育ちました。

 

海や川や山などいろんなところにも一緒に行きました。

 

大きな病気などしたことがなく、よく食べてよく寝る子でした。

 

なので昨年も、毎年春に受けていた健康診断を、何の心配もなく受けました。

 

例年と同じように「異常はなかったですよ」と言われるとしか思っていませんでした。

 

 

 

でも...健康診断から数日後、獣医さんから電話があり「検診の結果、重度の貧血なのですぐにきてください。」と言われて、急いでスニフを連れて行きました。

 

改めて血液検査をしたら、たった数日前の検診時よりも貧血が酷くなっていて、エコー検査で腹部に腫瘍が見つかりました。

 

 

「今日、病院を閉めた後に腫瘍摘出の緊急手術をします。貧血が酷いので、輸血をしながら行います。今から準備に入るので入院してください。」と言われ、あまりの突然の出来事に頭が真っ白。

 

ただただ「お願いします」と何度も伝えました。 

 

 

 

帰り道は、とにかく涙が止まらなかったのを今でもハッキリと覚えています。

 

 

 

先生から手術終了の電話がかかってきたのは夜中12時前。

 

「結論から申し上げますと....腫瘍が大きく癒着も酷くて、腫瘍の摘出はせず閉腹しました。無理をして、出血をさせてしまうと命の危険があると判断したためです。」と言われました。

 

私が「良性の腫瘍の可能性はありますか?」と聞くと「ないと思います。ほぼ確実に悪性で、場所と様子から判断して血管肉腫だと思われます。」とのことでした。

 

組織を採ることができなかったので確定診断はできなかったのですが...先生が後日、腫瘍専門医に手術中の動画や写真を見せて意見を聞いてくれたらしく、その腫瘍専門医も、同じように血管肉腫の可能性が高いとのことでした。

 

 

血管肉腫は、脾臓にできることが多いのですがスニフの場合は、脾臓周辺の大きな血管に腫瘍ができていました。

 

手術翌日、病院の休診時間にお見舞いに行かせてもらうと、力なく横になっているスニフがいて、また泣けてきました。

 

先生の愛犬(ゴールデンレトリーバー)から輸血をしていただいて、貧血の数値は一時的改善しているが、腫瘍によりまたすぐに貧血になるとのこと、

 

そして...もうスニフに残された時間が長くないことを聞きました。

 

 

 

先生は、より高度な検査や治療ができる病院を紹介することもできると言ってくださったのですが...血管肉腫は極めて予後が悪く、抗がん剤も効きにくいことも知っていたし、なにより完治することはほとんどありません。(スニフのように進行してしまっていると特に。)

 

だから私は、これ以上の辛い検査や治療はせず、残された時間の苦痛をできる限り取り除く緩和ケアを望みました。

 

 

先生は、手術の傷は深くないので大丈夫だけど、容態の急変があるといけないので、あと数日の入院を勧めますと言ったのですが...

 

残された時間が短いこと、スニフの顔があまりにも辛そうで、そばにいてあげたかったこと、そして何よりこのまま病院で亡くなってしまうのが嫌だったので連れて帰ることにしました。

 

 

先生は「僕は獣医として治療を考えて入院を勧めましたが、スニフくんを想っての”飼い主さん”としてのその決断は間違っていないと思います。」と言ってくれました。

 

そして「何かあったら、遠慮なく電話してください。」と、携帯の番号を教えてくれました。

 

 

その日から、私たちとスニフの闘病生活が始まりました。

 

 

続きは ⇒血管肉腫と診断された愛犬の闘病と旅立ち

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記