わたし、シーズン2

読書が趣味の40代主婦。きままな読書感想文を中心に日常を綴っています。家族は、夫と娘と元保護犬の愛犬ミィ。

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もう犬とは暮らさない

昨年6月の大雨の日、愛犬ミィの美しい骨を拾いながら思ったこと。

 

もう犬とは暮らせないかもしれない

 

 

 

2匹の愛犬は悪性腫瘍でお空に旅立っていきました。

 

犬がいない生活も1年半になろうとしています。

 

それでも...いつまでも慣れないですね、寂しいです。

 

 

 

愛犬たちがいなくなるまでは、自分の生活から「犬」という存在が消えてしまうことはないと思っていました。

 

自分が世話をしてあげられるリミットの年齢までは、自分はなんだかんだ犬と共に暮らし続けるのだと当然のように思っていました。

 

「犬」がいない生活なんて耐えられないと思っていました。

 

でも今は...愛犬を失う辛さはもう耐えられないと思っています。

 

 

同じようにペットを亡くした方のブログやインスタなどは、たくさんたくさんあります。

 

お別れのあと新しい子を迎える人と、もう二度と飼わない人。

 

どちらの気持ちも、よく分かります。

 

 

 

きっと「あの温かくて無条件に愛おしい存在とまた暮らしたい」という気持ちが心のどこかにあるから、インスタの里親募集投稿でスニフやミィに似た子を探してしまうのだと思います。

 

でも、たとえ似てる子を見つけても...今の私には引き取る勇気はありません。

 

たくさんの幸せな思い出はあるけれど、最後のお別れが辛くて悲しすぎるから。

 

 

いつかこの気持ちは変わるのだろうか?

 

辛く悲しい最後の場面を、たくさんの幸せな思い出が包みこんでくれるのくれるのだろうか?

 

それは、私にも分かりません。

 

 

親とも子とも夫とも友とも違う存在だった。

 

ただそこにいてくれるだけで幸せだった。

 

だからこそ、いなくなってしまった辛さを乗り越えることができません。

 

 

でもね...犬との暮らしはとても幸せで、何事にも代えられないことも知っています。

 

だから...

 

「もう犬とは暮らさない」なんて言わないよ、絶対。

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

愛犬たちのお骨

我が家に犬がいなくなって約1年半。

 

朝ごはんをあげなくてもいいから、決まった時間に起きなくてよくなった。

 

寒い夜に「今日はちょっとメンドクサイなぁ...」と思いながら散歩に行くこともなくなった。

 

床に毛が落ちていないから、毎日掃除機をかけなくてよくなった。

 

気兼ねなく家を空けられるようになった。

 

 

間違いなくラクにはなった。

 

でも何倍も寂しくなった。

 

 

どんなに大変なことや不便なことが多くても、もう少し一緒にいて欲しかった。

 

 

 

私の大切な愛犬たちは、真っ白な骨になってこれを書いている私のすぐそばにいる。

 

2つ並んだ大きさの違う骨壺と、とびっきりの笑顔の2匹の写真。

 

このとびっきりの笑顔の写真は2匹とも、旅立ってしまう1週間ほど前の写真。

 

それまでカメラを向けてもスンとしていたのに。

 

もうすぐお別れだから....と愛犬たちは私にとての素敵な写真を残してくれたのかもしれない。

 

 

骨壺にはあの子たちがつけていた首輪をつけている。

 

夏はシフォンの涼し気なカバーを着せ、冬にはモコモコの温かいカバーを着せる。

 

 

気持ちの整理が出来たら、愛犬たちの骨をパウダー状に粉骨してもらおうと思っている。

 

理由は、私が死んだときに一緒に埋葬してもらうため。

 

私は樹木葬を希望しているので、愛犬たちと一緒に入れてもらうよう娘に伝えている。

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

お別れのとき【愛犬闘病記⑦・終】

前記事 ちぐはぐな頭と心【愛犬闘病記⑥】の続きです。

 

ミィは亡くなる2日ほど前からご飯を食べなくなり、亡くなる当日には最後は水を飲んでも吐いてしまっていました。

 

吐いたときに少し血が混ざり始めたのを見て、もう体が限界なのだと感じました。

 

これ以上は頑張らなくてもいい...心の底からそう思うことができました。

 

神様、ただただ苦痛なくミィを逝かせて欲しいと。

 

 

寝込むこともなく、直前まで自分で歩いて水も飲み、自分で最後の場所も選び、私をじーっと見つめながらゆっくりと意識がなくなっていき...それから10分ほどで息を引き取りました。

 

2022年、夏。

 

苦しむこともなく穏やかな最期でした。

 

誇り高き野犬の強さを見せられたような気がしました。

 

 

 

野犬の子として生まれ保健所に収容されたミィ。

 

その後保護団体のボランティアさんに救い出されて我が家にやってきました。

 

保健所から救い出してもらい、輸血にて命を助けていただいたミィは、2度も命を救ってもらった運を持った子でした。

 

 

結局ミィの病気はなんだったのか?

 

なぜミィは死んでしまったのかは分かりませんでした。

 

肥満細胞腫の影響だったのか?それとも同時期に免疫系の病気を発症していたのか?(たぶんパラディアの影響ではないと思います。)

 

なぜ死んでしまったのだろう...という気持ちや、もし今後同じような症例があった時になにか力になれればという気持ちから、解剖をお願いしようかとも思ったのですが...いざお別れの時がきたら、そんな気力が湧かず解剖はできませんでした。

 


ギュッっと濃縮された、7年の犬生を駆け抜けていったミィ。

 

きっと...いや、絶対に彼女は幸せだったはず。

 

だって、私たち家族はとても幸せだったから。

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

ちぐはぐな頭と心【愛犬闘病記⑥】

前記事 最初で最後の輸血【愛犬闘病記⑤】の続きです。

 

輸血のおかげで直後は貧血が少し改善したのですが、1週間ほどでまた下がり始めてしまい、やはり自分で血液を作れないことが分かました。

 

担当医には輸血は繰り返さない(1度だけ)と伝えていたので「もう、現状行っているステロイド・免疫抑制剤の服用以外にできることがないので、このまま薬の服用を続けていきましょう」と言われました。

 

それはすなわち、残された時間が少なくなっているということ。

 

検査や治療のたびに「もしかしたら奇跡が起こるかもしれない」と強く思っていましたが、もうそれは無理だと悟りました。

 

残された時間がミィがとって安らかで幸せな日々であるよう、たくさん話しかけ、食事はスペシャルメニューにし、行きたがれば1日に何度でも散歩に行きました。

 

▼好物のささみやキャベツなどのスペシャルごはん▼

 

 

 

ペットと暮らしている以上、必ず訪れるお別れ。

 

もちろんいつだって頭のどこかにあるのだけれど...いざそれが自分の目の前に迫ってきたら、頭と心がちぐはぐになってしまう。


頭では苦しめたくない、無理な延命はしない、最後まで愛犬の尊厳を守りたい、そう考えて行動しているのだけれど...

 

まだまだ一緒にいたい、どうにかして生きていて欲しいと心が思う。

 

しんどそうにしている時には「よく頑張った。もうこれ以上頑張らなくてもいいから...」と思う。でもやっぱり「がんばれ...まだ逝かないで...」とも思うのです。

 

 

輸血のおかげでとても元気になっていましたが、頂いた元気な血液の赤血球たちの寿命を迎えたころから、また貧血状態になり寝ている時間が増え少しずつ食事の量が減り、少し立ち上がりにくくなってきました。

 

 

それでもまだ目はしっかりしていて、いつも私を見つめてくれてミィへ。


頑張ってくれてありがとう。もうこれ以上頑張らなくてもいいんだよ。

 

でも...まだ逝かないで欲しい。私のそばにいてほしい。

 

 

続きは ⇒ お別れのとき【愛犬闘病記⑦・終】

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

最初で最後の輸血【愛犬闘病記⑤】

前記事 原因が分からない【愛犬闘病記④】の続きです。

 

生死ギリギリのラインまで貧血が進み、担当医からは「もう輸血しかありません」と言われました。

 

加えて担当医の説明では、輸血をしたからと言ってその後自分で血液を作れるようになるとは限らない。その場合は輸血を繰り返すしかないと説明を受けました。

 

しかし、人間と違って犬や猫の血液バンクはありません。

 

基本的には、その病院をかかりつけにしている若くて元気な犬や、病院の供血犬から血液を分けてもらうことになります。

 

ミィは中型犬なので、大型犬から多くの血液を分けてもらうことになり、相手の犬に負担をかけてしまいます。

 

だから、1度だけ輸血にかけてみようと思いました。

 

幸いにも、快くドナーになってくださった超大型のわんちゃんと飼い主さんが見つかり、無事に輸血を終えました。(お礼のお手紙と、(血液を少しでも作れるように)紙袋いっぱいのお肉系のおやつをお渡ししました。)

 

   

 

スニフも1度だけ輸血を受けました。その時にペットの輸血ドナーを探すことがどれだけ大変か知りました。

 

大切な愛犬(愛猫)の血液を分けてくださるドナーの皆さま、本当に本当にありがとう。

 

感謝してもしきれないと心から思っています。

 

せめてもの恩返しを...という気持ちで私自身、元気な限り今後も献血したいと思っています。

 

 

続きは ⇒ ちぐはぐな頭と心【愛犬闘病記⑥】

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

原因が分からない【愛犬闘病記④】

前記事 麻酔下での骨髄生検【愛犬闘病記③】の続きです。

 

 

愛犬ミィの骨髄生検は、大学病院の腫瘍専門医がしてくれることになりました。

 

どうか麻酔から目覚めてね、とミィを抱きしめて病院に預けました。

 

数時間後、無事に終わり無事に麻酔からも覚めましたと連絡があったので、迎えに行って説明を聞きました。

 

詳しい検査結果は外注に出すので1週間前後かかるのですが、取った髄液を顕微鏡でみた限り、異常や癌細胞らしきものは見えなかったそうです。

 

 

 

そして1週間後詳しい検査結果が出たのですが、骨髄に異常はなし。

 

それなのに、血液が作れずどんどん貧血は進む。

 

分子標的薬の服用を中止して2週間が経っても改善が見られないので、薬の副作用の可能性は限りなく低い。

 

これまでの全ての検査結果を、専門医を含むたくさんの先生で検証してくださったそうですが、原因は分かりませんでした。

 

 

とはいえ、何かしらの免疫異常の可能性が高いのでステロイドの服用を続けること10日ほど。

 

とうとうミィの貧血の数値は生死ギリギリのところまできてしまいました。

 

 

続きは ⇒ 最初で最後の輸血【愛犬闘病記⑤】

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

麻酔下での骨髄生検【愛犬闘病記③】

前記事 手術は成功...したけれど【愛犬闘病記②】の続きです。

 

 

重度の貧血が発覚し、大きな病院に向かった私とミィ。

 

かかりつけ医が検査結果を送ってくれていたらしく、さぞぐったりした犬が来る...と準備してくれていたようですが、実際のミィの元気な様子を見て「数値からして信じられない状態」と驚かれました。

 

もう一度血液検査をして、エコーやレントゲン撮影もしたけれど異常なし。

 

とりあえず、服用していた分子標的薬の副作用の可能性があるため服用を中止し、免疫異常の可能性も考えステロイドの服用を開始。

 

数日様子を見ることになり、次回の予約をして帰宅しました。

 

そして数日後に再度、採血をすると数値はさらに下がって貧血が進んでいました。

 

出血がないのに貧血が進む=血液が作れていないのかも?=骨髄に異常があるのかもしれない...ということで骨髄生検を勧められました。

 

   

 

骨髄生検は、骨髄に太い針を刺して骨髄液や組織を採る検査です。

 

免疫力が落ちている状態での検査なので、通常よりも感染リスクが高くなることや、骨に穴をあけるので、その後の生活で骨折のリスクがあることを説明されました。(ミィくらい体格のいい犬(中型15kg)では、そんなに多くないそうですが。)

 

そして何よりも、酷い貧血状態での全身麻酔は通常よりもリスクが高くなるとも言われました。

 

でも原因が分からないと治療ができないので、その場で検査をお願いしたいと伝えました。

 

 

続きは ⇒原因が分からない【愛犬闘病記④】

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

手術は成功...したけれど【愛犬闘病記②】

前記事 元保護犬 愛犬ミィの病気発覚【愛犬闘病記①】の続きです。

 

 

愛犬ミィに肥満細胞腫(悪性腫瘍)が疑われる腫瘍が見つかり、すぐに手術をしてもらいました。

 

手術は無事に成功。

 

もし肥満細胞腫だった場合は、しっかりとマージン(余白)をとって切除する必要があります。

 

なので、小さなニキビのようなできものでしたが切除部は大きくなりました。でも、とてもきれいに縫合してもらったので痛々しさは全くありませんでした。

 

   

 

術後しばらくして病理検査の結果が出ました。

 

肥満細胞腫、グレード2。

 

先生が顕微鏡で細胞を見てくれた時から「ほぼ間違いなく肥満細胞腫」と言われていたので覚悟はしていましたが...それでもやはりショックでした。

 

グレード2ということで、癌細胞が体に残っている可能性も考え、スニフの時にも服用したパラディアという分子標的薬(抗がん剤の一種)をしばらく服用することになりました。

 

 

約1か月後服用して経過の血液検査を受けると...重度の貧血が発覚。

 

主治医に「赤血球・白血球・血小板の数値がとても低くなっています。こんなに元気なのが信じられない数値です!先方には連絡しておくので今から向かってください!」と言われ慌てて片道1時間の病院に急ぎました。

 

 

続きは ⇒麻酔下での骨髄生検【愛犬闘病記③】

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

元保護犬 愛犬ミィの病気発覚【愛犬闘病記①】

我が家には2匹の愛犬がいました。

 

1匹は2020年夏に11才で血管肉腫でお空に旅立った小型犬スニフ。

 

そして、保護団体から引き取った元保護犬の中型雑種のミィ。

 

スニフが大好きだったミィは、スニフがいなくなると、お留守番が苦手になったり少し不安定になりましたが、しばらくすると落ち着き一人っ子の生活を謳歌するようになりました。

 

そんなミィは、スニフがいなくなった後の私の心の支えでした。ミィがいたおかげで、スニフを失った悲しみに潰されることなくいられたと思います。

 

そんなミィの異変が分かったのは、2022年春。

 

胸に小さな小さな”おでき”ができました。毛に埋もれて、普通だったら見逃してしまうような小さなおでき。

 

ニキビのようなものかな?と思いましたが、スニフの時に「もっと早く気づいてあげればよかった」と後悔したので、念のため病院に行きました。

 

そして、おできに針を刺して細胞を採取する「細胞診」をすることになりました。

 

「悪いものではなかったですよ」

 

そう言われるんだろうと思いながら検査結果を待っていると...予想に反した険しい顔の先生。

 

「肥満細胞腫という悪性腫瘍の可能性が高いです。なるべく早めに切除したほうがいいです。」

 

 

 

肥満細胞腫にはグレード1~3まであり、そのグレードによって悪性度が変わります。(「肥満」とつきますが、太っているとかいないとかは関係ありません。)

 

グレード1なら腫瘍の切除だけで予後が良好なことが多いそうですが...グレード3なら非常に予後が悪く残された時間は数か月、ということもあるそうです。


もちろん手術は即決して予約しました。実際腫瘍を切除して、それを病理検査に出して正確な病名・グレードが分かります。

 

スニフの病気(血管肉腫)が発覚してからちょうど1年後に、ミィにも悪性腫瘍が見つかるという最悪の結果になってしまいました。

 

 

続きは ⇒ 手術は成功...したけれど【愛犬闘病記②】

 

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記

愛犬の血管肉腫闘病を支えてくれた、お薬や食べ物などを書き残しておきます

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私の愛犬スニフは血管肉腫という病気で、2020年夏にお空に旅立っていきました。

 

*愛犬スニフの闘病記

 

闘病記事を書いたからか「犬 血管肉腫 ブログ」というキーワードでこのブログに来て下さる方が結構いらっしゃいます。

 

私もスニフが血管肉腫と診断されてからは、同じキーワードで検索しまくりました。

 

最初は「どうにか治療法はないか」「診断後の生存率はどのくらいか」と、もう本当に藁にも縋る思いで検索しました。

 

でも、そこでHITする経験者のブログのほぼ全てには、闘病の末の悲しいお別れが書かれていました。

 

最初はそれを読み、悲しくてボロボロ泣いていました。

 

でも次第に「あぁ...私と同じ想いをした人がこんなにもたくさんいるんだ」と、まるで同士のような気持ちになりました。

 

そして、もう治ることがないと分かってからは、ネット上のたくさんの経験談から、今後どのような症状がでて、どのような最後を迎えるのかを覚悟をすることが出来ました。

 

最期はどうか苦しまないように...最後はそれだけを祈って。

 

 

 

「犬 血管肉腫 ブログ」というキーワードでここにたどり着いて下さる方は、きっとあの頃の私と同じ人も多いと思います。

 

この記事には、愛犬に血管肉腫が判明してからの生活や、食事やお薬などについて書いておきたいと思います。

 

 

血管肉腫というのはどのような病気なのか

血管肉腫とは、血管の内皮細胞から発生する悪性度の高いがん(悪性腫瘍)のことです。


犬の血管肉腫は脾臓や心臓、肝臓、皮膚などによく発生しますが、体のどの部位にも発生する可能性があります。


また、血管肉腫では転移がよくみられ、診断時にはすでに転移していることもあります。

 

肺や肝臓、腹膜、脳などへ、急速かつ広範囲に転移することが知られています。

 

ちなみに愛犬スニフは、脾臓周辺の大きな血管に腫瘍が出来ていました。

 

犬の血管肉腫の症状

腫瘍や転移の部位、進行の程度や状態により幅広い症状がみられます。


疲れやすい、いつもより何となく元気がないという症状から、急速な衰弱や急死することもあります。


血管肉腫は脾臓での発生もよく見られますが、その腫瘍が破裂して腹腔内出血による急性のショックで突然死する犬もいます。


心臓にできた場合は、心臓と心臓を覆う心のう膜の間に血液がたまり、心臓の機能が落ちたり、呼吸困難になったりします。

 

両方、私の知人の愛犬に起こりました。

 


腫瘍やそれに引き起こされた症状により、体の状態がとても悪くなると、DIC(播種性血管内凝固症候群)といって、体中に血栓ができるような危険な状態になることもあります。(スニフが緊急手術した際に、この危険性がありました。結果DICを引き起こすことはありませんでした。)

 

 

血管肉腫の初期症状は

 

・元気がない
・食欲がない
・おなかが大きくなっている
・体重減少
・ぐったりしている
・粘膜が青白い

 

などですが...好発年齢が10歳前後とシニア期なので、ちょっと元気がないくらいだとなかなか気づけないかもしれません。

 

私も、少しスニフが元気がない日が増えた(寝ていることが多くなった)かな...?と思っていましたが...ご飯は食べるし散歩も行くので、11歳という年齢もあり老化だと思っていました。

 

ちょうどそんな頃に、毎年受けている健康診断の血液検査で、重度の貧血が分かり病気が発覚しました。

 

元気がないのは、その重度の貧血だったことにその時に気づき、本当に後悔しました。

 

犬の血管肉腫の原因

血管肉腫の原因は、解明されていません。

 

 

犬の血管肉腫の治療

治療としては、外科的切除・化学療法(抗がん剤)・放射線療法があります。

 

しかし、そのような治療を行っても1年後の生存率は10%以下という、とても悪性度の高い腫瘍です。

 

出来ることはしてあげたい!と全飼い主の方が思うと思います。私ももちろん思いました。

 

もし治るのならお金はかかっても構わないと思いました。

 

 

でも...スニフの体の状況から、高度な治療をしてもスニフの病気が治らないことは分かっていましたし、高度な治療やそのための検査、通院が病気のスニフにとって負担になる。

 

そう思い、私たち家族は大学病院での検査や高度な治療はせず、とにかくスニフに苦痛が少なくなるよう「緩和ケア」を選択しました。

 

 

スニフが生きている間には間に合いませんでしたが、2021年3月に犬の血管肉腫の新しい治療法が見つかったようなので、今後期待したい治療です。

 

www.hokudai.ac.jp

 

 

スニフに処方されたお薬

とにかく、残りの時間をできる限りスニフが苦しまずに過ごせるようにと、かかりつけの先生が処方してくれた薬は以下の通りです。

 

・分子標的薬:パラディア

・ステロイド:プレドニゾロン

・利胆剤:ウルソ

・制酸剤

・貧血のサプリ

・痛み止めのモルヒネ(錠剤)

 

分子標的薬パラディアは犬用抗悪性腫瘍剤です。

 

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抗がん剤が健康な細胞まで攻撃してしまうのに対し、分子標的薬は癌細胞のみを攻撃します。

 

抗がん剤のような副作用が少ないのが特徴です。

 

また、経口投与なので飼い主が家で飲ませることができます。(※飲ませる時は、必ずゴム手袋を着用すること。そして、排泄物も手袋をつけて処理するようにしてください。

 

皮膚の肥満細胞腫の治療薬として使われることが多いのですが、主治医がスニフと同じ血管肉腫の子に処方し、その後7か月生きたこともあるということ、副作用がほぼないので、もしこのお薬で腫瘍が大きくなるスピードが抑えることが出来たら、少しでも楽に過ごせるかもしれない、ということで処方してくださいました。

 

1日おきに飲ませるお薬で、5kgのスニフで1回分が1,000円でした。(1か月で15,000円くらい)

 

結果的にこのお薬が効いたかどうかは分かりませんが副作用も全くなく、病気が分かってから3か月間穏やかに過ごすことが出来たので、私は飲ませてよかったと思っています。

 

 

食事やサプリメント

病気が分かってからは、スニフの食欲はガクンと落ちました。(病気発覚=開腹手術だったので、術後の痛みなどもあったと思います。)

 

今までのフードは全く食べなくなったので、手作り食を基本にしました。

 

いっぺんにたくさん食べることが出来なくなったので、食事回数も1日2回だったのを、4回くらいに分けて食べる量が減らないようにしました。

 

スニフの食や穏やかな生活を支えてくれたアイテムはこちらです。

 

▼みらいのドッグフード

  そのままでは固そうだったので、お湯でふやかして与えました。

 

 

▼コルディ

  癌が小さくなったという経験談を見て与えていました。

 

 

▼紅豆杉パウダー

  こちらも癌に効果があったという体験談を信じて。苦いのかな...?と思って少し舐めてみましたが、木の皮のような味がしました。(※2023年10月24日から「医薬品(医薬品リスト)」に指定されたため、販売終了になりました。)

 

 
▼ペットチニック
  貧血対策に与えていました。

 

 
▼馬肉ミンチ
 食欲増進につながるかと思い与えていました。とてもおいしそうに食べていました。

 

 

▼クリルオイル

   抗炎症作用を期待して与えていました。

 

 

▼乾燥ビーツ

  ビーツが貧血にいいと聞いて、混ぜて与えていました。保存もできて、水でもどして使えるので簡単です。

 

 

▼ペット用水素水

実際のところ効果は分かりません。でも、よく飲んでいたし元気なミィもこのお水の方がよく飲んでいました。

 

 

▼無添加のレトルトフード

  あまり食欲がない時でも、こちらのレトルトはよく食べてくれました。

以上が私が与えていた食べ物やサプリです。

 

これに、白身魚やささみを茹でたものをまぜることもありました。

 

りんごも好きだったのでよくあげていました。

 

嫌がれば無理に与えないようにしたし、とにかく喜んで食べるものだけを与えるようにしました。

 

実際のところ...何が効果があったのか、なかったのかは分かりません。

 

でも飼い主自身が「できることをしてあげた」と思えることも大切だと思うので、あれこれしてあげられたことはよかったと思います。

 

 

病気が分かってからは食欲にムラはありましたが、スニフが喜んで食べてくれれば、私自身その日1日ハッピーでした。

 

実際スニフは亡くなる前日までご飯を食べて、大好きなお散歩に行くことが出来ました。

 

愛犬が血管育種と診断された方へ

愛犬が血管肉腫だと診断された方の中には、もう残された時間があまりないことを主治医の先生に言われた方もいらっしゃると思います。

 

私の愛犬スニフも「いつどうなってもおかしくない状況です。僕の経験上、1か月くらいの子が多いです。」と言われ、3か月後に旅立ちました。

 

いつか来る日だと頭では分かっていたつもり...でも、急にお別れが迫っている事実を知ると、悲しくて苦しくて...後悔もあると思います。

 

でも、その悲しみや苦しみが強いのは、愛犬を愛している証拠。

 

私も病気を宣告されたときは、目の前が真っ暗になってしばらくは何をしていても自然と涙が出てきてしまうような感じでした。

 

でも、もう残された時間はもう長くないんだ!と思い、スニフと過ごせる1日1日を大切に生きようと思いました。

 

 

 

大好きな散歩にたくさん行きました。

 

夜中3時に突然、散歩に行きたいとせがまれ行った日もあります。(それもとても幸せな思い出です。)

 

何をしても、何をしなくても、どんな別れ方をしても...きっと後悔は残ると思います。

 

でも同じくらい...いや、それ以上に楽しくて幸せな気持ちも残ります。

 

だから、残された時間をどうかできるだけHAPPYに過ごして欲しいと思います。

 

1人じゃないよ。私も悲しくて辛いお別れを経験した仲間です。

 

 

どうか笑顔でHAPPYな時間を過ごせるよう、心から願っています。

 

 

*愛犬スニフの闘病記

 

*愛犬ミィの闘病記